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テーマ冬の風邪対策(予防のための食生活と習慣)

冬は、気温の低下や空気の乾燥等によってウイルスが体内に侵入しやすくなり、風邪を引く方やインフルエンザにかかる方が増える時期です。普段の生活の中で、早めの予防やケアを行い、風邪やインフルエンザに負けない体をつくりましょう。

 風邪やインフルエンザを予防するためには、加温・加湿、手洗い、うがい、マスクが基本ですが、体力が無い時や疲れている時等、体の免疫力が落ちているとウイルスに感染しやすくなるため、1日3食、主食・主菜・副菜の揃った栄養バランスの良い食事を取り、免疫力を高めることも大切です。

 

1. 栄養をしっかり摂りましょう

 免疫力を高めるためには、栄養バランスの取れた食事をすることが基本ですが、中でも不足しないように気を付けたいのが、たんぱく質とビタミンです。

(1) たんぱく質

 たんぱく質は、のどや鼻の粘膜を作る材料です。また、「免疫細胞(※1)」もたんぱく質から出来ています。
 たんぱく質が不足すると、免疫細胞が減少し、抵抗力も落ちやすくなります。

 更に、鶏肉等の肉類や、大豆・大豆食品に多く含まれるシスチンは、緑茶に多く含まれるテアニンと結びついて「グルタチオン(※2)」となり、免疫細胞の働きを高めます。

※1:「免疫細胞」

 血液中に含まれる白血球のこと。血液を通じて体中に存在し、体内に侵入してきたウイルスや細菌等と戦い、生体を守る働きをしている。「マクロファージ」「樹状細胞」「NK細胞」等、様々な免疫細胞が存在し、連携している。

※2:「グルタチオン」

 細胞内の活性酸素を除去する抗酸化物質で、グルタミン酸・システイン・グリシンという3つのアミノ酸が結合して構成される。主に、肝臓・皮膚・目の水晶体等に多く含まれる。体内で生成されるが、加齢とともに生成量が減少する。

 


(2) ビタミン

 ビタミンの中でも特に摂りたいのが、ビタミンA・ビタミンC・ビタミンEです。
これらのビタミンは、「活性酸素(※3)」から体を守り、抵抗力を高めてくれるビタミンです。
また、ビタミンAには、のどや鼻の粘膜の健康を維持する働きもあります。

 

※3:「活性酸素」

 大気中の酸素よりも活性化された酸素。不安定で、色々な物質と反応しやすい性質を持っている。細胞内での情報伝達や代謝の調節、免疫等、様々な重要な生理機能を有する一方、細胞を傷付け、老化、がん、動脈硬化、その他多くの疾患をもたらす重要な原因となる。

 

・ビタミンAを多く含む食材
にんじん・ほうれん草・カボチャ等の緑黄色野菜、鶏レバー、うなぎ等

・ビタミンCを多く含む食材
レモン・イチゴ・ゆず・キウイ等の果物、ブロッコリー、大根、じゃがいも等

・ビタミンEを多く含む食材
ナッツ類、オリーブオイル、アボカド、緑黄色野菜等

 

2. 腸内環境を整えましょう

 細菌やウイルスから体を守る重要な役割をしているのが、「腸内細菌(※4)」です。
 腸内細菌は、善玉菌・悪玉菌・日和見菌の3種類に大別されます。
 健康のためには、悪玉菌に対し善玉菌の割合が優位な状態が良いのですが、この腸内細菌のバランスが崩れて悪玉菌優位になると、せっかく摂取した栄養素がきちんと吸収されず、上手く働いてくれません。

 腸の働きを良くするためには、善玉菌を増やし、腸内細菌のバランスを整えることが大切です。
 善玉菌を増やすには、乳酸菌・オリゴ糖・食物繊維を多く含む食べ物がおすすめです。

※4:「腸内細菌」

 ヒトの腸管に生息する細菌。ヒト1人の腸管には、100種類以上の細菌が100兆個、重さにして約1kg存在しているといわれている。乳酸菌などの善玉菌、大腸菌等の悪玉菌、そしてどちらにも属さない中間の日和見菌に大別され、体の健康には、善玉菌が占める割合を増やすことが重要であるとされる。

 

(1) 乳酸菌

 善玉菌の代表ともいえる乳酸菌を積極的に摂ることで、腸内を善玉菌の好む環境に整えます。
善玉菌を増やすことで免疫細胞の活性化に繋がりますので、乳酸菌を含む食品を積極的に摂りましょう。

 乳酸菌は、発酵食品のヨーグルトや納豆・味噌・キムチ等の漬物に含まれています。
 乳酸菌には、非常に沢山の種類があります。「生きたまま腸に届けることが大切」という言葉をよく耳にしますが、乳酸菌は、死菌であっても腸に良い影響をもたらすことが、最近になって分かってきました。

 手軽に利用出来る乳酸菌飲料や、サプリメントとして様々な商品が販売されていますので、活用してみましょう。

(2) オリゴ糖

 オリゴ糖は、体内でビフィズス菌等、善玉菌の栄養源となることで、腸内で善玉菌を増やします。
このような働きをするものを、「プレバイオティクス(※5)」と言います。

 オリゴ糖は、玉ねぎ・大豆・ごぼう・バナナ等に含まれているほか、特定保健用食品・機能性表示食品としても販売されています。

 

※5:「プレバイオティクス」

 プロバイオティクス(乳酸菌等の腸内環境を整える微生物の内、生きて腸に到達出来る有用な微生物)の栄養源となり、増殖を助けるものをいう。オリゴ糖や食物繊維のこと。

(3) 食物繊維

 食物繊維を多く含む食べ物を積極的に摂取することで、悪玉菌が増えるのを抑えたり、不要物の排出を促進して腸内環境を整えることが出来ます。

 食物繊維は、果物・きのこ・海藻等に含まれています。

 
 

 

3. 体を冷やさないようにしましょう

 体が冷えると、免疫に関係する細胞や酵素が十分に働かなくなり、ウイルスに対する抵抗力が低下してしまいます。
 免疫力を高めるためには、体を冷やさないことも大切です。

 

(1) 朝食を食べましょう

 朝は、体温や代謝が低い状態なので、1日の活動をスムーズにするためにも、朝食を食べて体温を上げ、体を目覚めさせてあげましょう。

 朝食のメニューには、体を温め、自律神経の働きを高める温かいものがおすすめです。
冷たい生野菜と冷たい牛乳等の組み合わせでは体を冷やしてしまうため、温野菜やホットミルクにしてみましょう。
 簡単に、パンと温かいスープ、おにぎりとお味噌汁等を組み合わせるのもおすすめです。

 

(2) 体を温める食べ物、冷やす食べ物

 体を温める食べ物を中心に、バランスの良い食事を取りましょう。
体を冷やす食べ物は、熱を加えて調理する等、調理方法を工夫すると良いでしょう。

 

 

 体を温める効果が強い食べ物に生姜がありますが、生姜は、辛味成分であるジンゲロールや、香り成分のガラノラクトンが、血管を拡張させて血液の巡りを良くし、体を温めてくれます。
 寒い冬には、生姜を紅茶やスープに加えたり、料理に使ったり、色々な方法で食事に取り入れてみてはいかがでしょうか。

 

4. 疲れやストレスを解消しましょう

 慢性的な疲れやストレスが溜まると、自律神経のバランスが崩れます。
 自律神経のバランスが崩れると、免疫機能を活性化するホルモンの働きが低下したり、胃の蠕動(ぜんどう)運動や胃酸分泌も低下するといわれています。
 疲れのケアには、バランスの取れた栄養を摂ること、適度な運動、十分な休養が大切です。

 

(1) ビタミンB1

 疲労回復のためには、エネルギー源となる糖質や脂質を摂ることも大切ですが、その代謝を高めるためには、ビタミンやミネラルが必要です。

 疲労回復のビタミンといわれ、精神を安定させ疲労感の改善に効果があるビタミンB1をしっかりと摂りましょう。
 ビタミンB1は、糖質の代謝を促進し、エネルギーに変換します。風邪を引いた時の体力回復にも取り入れたいビタミンです。

・ビタミンB1が豊富な食材:豚肉、うなぎ、玄米等

(2) 運動

 寒いからといって体を動かさないと、体内に細菌やウイルスが侵入してきた時に戦う細胞の働きが弱くなったり、熱を生み出す筋肉の働きが衰えたりしてしまいます。

 但し、激しい筋力トレーニングのように負荷が強すぎる運動は、一時的に免疫力を下げる恐れがありますので、適度な運動を心がけましょう。

 体を動かすなら、軽い有酸素運動がおすすめです。
防寒対策をしっかりと行い、ウォーキング・軽いジョギング・自転車・水泳等を行ってみましょう。

(3) 休養

 温かいお風呂にゆっくり入り、しっかりと睡眠時間を確保しましょう。
寒い冬を元気に乗り切るためには、日々の生活の中で免疫力を高め、丈夫な体をつくることが大切です。
バランスの取れた食事、適度な運動と休養で、冬のシーズンを、元気で楽しく過ごしましょう!

 

風邪・インフルエンザの症状に関する詳しいご説明は、薬剤師コラムをご覧下さい。


 

5.カワチ薬品栄養士おすすめレシピ

野菜たっぷり「野菜マルまるポトフ」

レシピは上のリンクをクリックするとPDFファイルをダウンロードして頂けます。 

2017年12月1日 カワチ薬品 ドラッグインフォメーション室

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