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テーマ健康診断を継続して受けましょう

 新年度に入ったこの時期、健康診断や検診等を実施する会社や自治体が増えます。ただ、男性に比べ、女性の受診率は低い傾向にあります。健康診断を定期的に受診することは、自分の体の変化を確認出来、病気の早期発見にも繋がるため、年1回の健康チェックを習慣にしましょう。

1.定期的な健康診断が大切

 会社員や学生の多くは、年1回、会社や学校で健康診断を受診します。一方、2016年の国民生活基礎調査によると、20歳以上の方の過去1年間の健診・人間ドックの受診率は、男性72.0%、女性63.1%という結果でした。
 受診しなかった理由を見ると、20代では、「面倒だから」という理由が最も多かったのに対し、30代〜50代では、「時間が取れなかったから」という理由が最多でした。

 職場や学校で集団健診等の機会がある方は受診しやすい一方で、専業主婦の方や自営業の方、会社を退職された方等は、ご自身で受診の申し込みをしなくてはならないことから、忙しいため申し込みそびれたり、受診を忘れてしまったりということもあるでしょう。

 特に子育て世代の女性は、お子様を優先して、自分の健康は後回しにしてしまうことが大きく影響していると考えられます。
 実際に、子育て中の方が多いと想定される30〜39歳の女性の受診率は56.2%と低く、4割以上の方が健康診断を受けていないという結果となっています。

 また、60代以上の方では、「心配な時は、すぐに医療機関を受診出来るから」と考えて受診しない方も多くいらっしゃいます。
 しかし、症状が殆ど出ないままに少しずつ進行していく病気を発見するためには、定期的に健康をチェックする機会をつくることはとても大切です。

 また、同じ調査結果で、健康診断を受診していない方は、受診している方に比べて、習慣的に喫煙している方、運動習慣が無い方、血圧の平均値が高い方、肥満者の割合が高いというデータもありますので、ご自身の状態を客観的に見て、健康に対する意識向上のためにも、健診を受けることが大切です。

 自分の今の体の状態を把握するだけでなく、過去の結果の推移から体の変化を見て、大切なご自身の健康を見つめ直す機会になりますので、将来の健康を守るためにも、年1回の健康チェックを習慣にしましょう。
 


<「健康診断」と「検診」って何が違う?>
 「健康診断(健診)」は、健康かどうかを確かめるために血液検査や体重等のチェックを行い、様々な角度から病気になる要因が無いかを調べるものです。
 これに対して「検診」は、特定の疾患を見つけるための検査で、がん検診等がよく知られています。
 健康全般の検査では見つかりにくい疾患も、検診では、気になる体の部位別に疾患を検査出来ますので、どちらも併せて受診するのがお勧めです。

 

2.健康診断結果から分かること

 健康診断を受診後、診断結果を確認しましょう。その際には、今回の結果だけでなく、前回・前々回の結果と比較すると、どのように推移しているか、自分の体の変化を確認することが出来ます。
 また、検査値が「基準値」(※1)内に収まっていたとしても、毎年少しずつ悪化している場合には、生活習慣等に何らかの原因があることも考えられます。

※1:「基準値」

 検査項目によって異なるが、血圧・脂質・血糖等においては、将来の病気を予測して学会で決められた数値を言い、赤血球・肝機能等においては、多数の健康な人の平均的な数値を参考にして決められた数値を言う。後者の場合、「現時点では健康と考えられる人の95%が含まれる範囲」を基準値として定めている。

(1) 基準値と比べる

 健診や検査の結果用紙には、体重や血圧、血液検査の検査値等、受診した健康診断の個人数値が記載されます。
 多くの場合、診断結果値それぞれの基準値が、診断結果値の隣に記載されていたり、別紙に基準値の一覧表が添付されています。
 その基準値をもとに、まずはご自分の数値と基準値を比べてみましょう。ご自分の数値が、基準値から逸脱している場合には、再検査等の評価がなされることもあります。

 

(2) 前回の数値と比べる

 基準値内には収まっているものの、上限(または下限)ギリギリの方等、数値の傾向を確認するために、前回・前々回の数値と比較してみましょう。

 年々数値が悪化している場合や、今回だけ急に数値が変化したという方は、食事や運動等の生活習慣を振り返るようにしてください。

 健康診断の結果を確認し、傾向を見ることは、今の体の状態を知り、病気の早期発見にも繋がりますので、数値が変化し始めた頃、早めに対処することで、健康維持に役立てましょう。

 特に、体重や腹囲、血糖値等は、生活習慣の改善によって数値が改善することも多いので、「基準値内だから大丈夫」と安心せず、早めの対策をお勧めします。

 なお、検査項目によっては、医療機関や検査機関毎に基準値が多少異なることがありますので、健康診断は毎年出来るだけ同じ場所で受けるようにしましょう。

 それでは、検査値に気になる点が見つかった場合、どのような点に気を付けたら良いでしょうか?
 今回は、特定健診・保健指導の検査項目でもあるメタボ関連の数値を例に解説していきます。 
 


●体重や「BMI」(※2)が高かった

 肥満の方、特に内臓脂肪が多いタイプの方は、生活習慣病のリスクが高まっています。食生活や運動習慣を見直し、適正体重を維持するように心がけましょう。

 なお、特にダイエットしている訳でも無いのに体重が急激に減少している場合も要注意です。深刻な病気が隠れている可能性もあるため、一度、医師に相談してみましょう。

 

※2:「BMI」

 肥満度を表す指標として国際的に用いられている体格指数で、[体重(kg)]÷[身長(m)の2乗]で求められる。日本肥満学会の定めた基準では、18.5未満が「低体重(やせ)」、18.5以上25未満が「普通体重」、25以上が「肥満」と分類される。BMIが22になる時の体重が標準体重で、最も病気になりにくい状態であるとされている。

 

●血圧が高めだった
 血圧が高い状態が続くと、血管に負担がかかり、心筋梗塞や脳梗塞等の疾患に繋がる恐れがあります。
 なお、健康診断で高めの測定結果が出た方は、毎日ご家庭で同じ時間に測定し記録をすると、自分のおおよその平常値を把握出来るようになります。それでも高めの状態が続く場合は、医師に相談しましょう。


●血糖値、脂質が高めだった
 血糖値や脂質(特に「中性脂肪」(※3))は、食生活の乱れや運動不足が数値の悪化に大きく関わってきます。特に、ご飯や麺類等、糖質に偏った食生活にならないよう注意しましょう。
 血糖値・脂質の高い状態は、血管に負担をかけ、動脈硬化に繋がります。バランスの良い食事を取り、ウォーキングをする等、出来る所から一つずつ改善していきましょう。



※3:「中性脂肪」

 肉・魚・食用油等、食品中の脂質や、体脂肪の大部分を占める物質。単に脂肪とも呼ばれる。その性質が中性であることが、名前の由来。人や動物にとって重要なエネルギー源である一方、摂り過ぎると、体脂肪として蓄えられ、肥満を招き、生活習慣病を引き起こす。

 

3.生活習慣改善のために

 生活習慣を変えるのは大変なことですが、次のポイントをご参考に、出来る所から少しずつ始めてみましょう。

<食事>
 まずは1日3食、バランスの良い食事を取ることを目指しましょう。
 ご飯やパン等の「主食」と、肉・魚類を中心とする「主菜」、野菜中心の「副菜」が揃った献立にするだけでも、栄養バランスが整いやすくなります。
 また、食べ過ぎを防ぐために、よく噛んで食べ、腹八分目を守るように心がけましょう。
 アルコールは適量を守り、週に2日は休肝日を設けることをお勧めします。
 

<運動>
 「定期的な運動と言われても、忙しくて中々時間が取れない」という方は、普段の生活の中で、少しずつ体を動かす習慣をつくるよう意識しましょう。
 例えば、エスカレーターの代わりに階段を使う、歩く時は足を大股に開いて早歩きする、歯磨きをしながらスクワットをする、テレビを見ながら体操をする等、「ながら運動」の時間を増やしていくと良いでしょう。




 <禁煙>
 タバコは、健康に百害あって一利無しともいわれます。健康が気になり出したら、思い切って禁煙してみましょう。

 禁煙することで、食事がいつもより美味しく感じられたり、咳や息切れが改善したり、風邪を引きにくくなる等の利点もあります。

 健康診断では、メタボ関連の数値の他にも、貧血等の血液一般の数値や肝機能等、様々な数値をチェック出来ます。検査結果を受け取ったら、一通り目を通し、毎日の健康づくりに役立てましょう。

 


 健康のためには、ご自身の生活習慣を見直すことは勿論ですが、時間の無い方には、特定保健用食品や機能性表示食品等を活用することもお勧めです。
 また、カワチ薬品では、手軽に健康チェックの出来る各種測定器(骨密度・脳トレ等)を設置しておりますので、お気軽に測定頂き、日頃の健康づくりに是非お役立てください。

 


2019年3月1日 カワチ薬品ドラッグインフォメーショングループ
参考:・厚生労働省 「平成28年 国民生活基礎調査」

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