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テーマウォーキングで健康づくり

 ウォーキングは、手軽に行える有酸素運動であり、体への負担も比較的少なく、始めやすいという利点があります。但し、運動の効果を高めるためには幾つかポイントがありますので、初めての方も、そうでない方も、ポイントを押さえた上で実践してみましょう。

1.運動習慣を身に付けましょう

 運動で体を動かすことは、体力づくりや生活習慣病の予防だけでなく、気分転換やストレス解消にも役立ちます。

 2017年度のスポーツ庁の調査によると、「この1年間に行った運動・スポーツの種目」の中で、「ウォーキング」を挙げた方の割合は57%と、全種目の中で最も高いことがわかりました。
 年代別に見ても、全世代で「ウォーキング」と回答した割合が最も高く、またウォーキングは年配の方にも人気の運動となっています。

 一方、同じ調査で、「この1年間に運動・スポーツをしなかった」と答えた方も全体の23.8%おり、特に、働き盛りといわれる30代〜60代に多い傾向があります。

 

 運動不足は、肥満や生活習慣病の危険因子です。また高齢者の方の場合は、日常生活の自立度低下や虚弱の要因にもなりますので、運動習慣の無い方は、まずは1日10分程度を目標に体を動かしてみましょう。

 お勧めの運動は、やはりウォーキングです。特別な道具も必要なく、思い立った時に手軽に始められるため、運動習慣の無い方にも適しています。

 ウォーキングは、酸素を体内に取り入れる「有酸素運動」(※1)であるため、継続して行うことで新陳代謝が活発になり、肥満の解消に役立ちます。
 また、ウォーキングで体内に取り込まれた酸素は脳にも行き渡るため、頭がスッキリしてストレスの解消や脳の活性化にも繋がります。

 運動習慣を身に付ける第一歩として、通学や通勤の前に、家を少し早めに出てウォーキングをする、買い物のついでに少し遠回りして歩いてみる等、1日の間に少しずつでも、歩く機会をつくるようにしましょう。

 厚労省が推進する「健康日本21(第二次)」によると、1日当たりの歩数目標として、20〜64歳の方は、男性9,000歩、女性8,500歩。
65歳以上の方は、男性7,000歩、女性6,000歩が掲げられています。
 歩行は連続して行わなくても構いませんので、体調と相談しながら、少しずつ目標歩数に近付けていきましょう。




※1:「有酸素運動」

 ウォーキング、ジョギング、エアロビクス、サイクリング、水泳等、長時間継続して行う運動のこと。酸素を取り入れながら、体脂肪を分解してエネルギー源にするため、体脂肪の燃焼のほか、呼吸循環器系の機能の向上が期待出来るとされる。内臓脂肪を減少させ、高血糖、脂質異常、高血圧、動脈硬化の予防・改善等、様々な生活習慣病の原因を予防・改善する効果があるといわれている。


 


〜歩行習慣を身に付けるための6つのポイント〜


• ポイント1
 歩数を歩行時間で覚えましょう。目安は、10分間歩くと約1,000歩です。但し、個人差もありますので、まずは一度、歩数と時間を測ってみると良いでしょう。

• ポイント2
 生活の行動パターンを歩数で数えておくのもお勧めです。例えば、「スーパーへの買い物は何歩」、「通勤は何歩」といった具合にメモしておくと良いでしょう。

• ポイント3
 最初から欲張らないようにしましょう。

 例えば、「1日当たり4,000歩増やしたい!」と目標を立てた場合は、まずは1日1,000歩増やすことから始め、3ヶ月程度かけて徐々に4,000歩増やしていきます。

• ポイント4
 歩行は連続しなくても構いません。1日の合計が目標の歩数になるようにしましょう。

• ポイント5
 日常生活の中で、歩く機会を出来るだけ多くつくりましょう。車に乗る機会が多い方は、なるべく遠くの駐車場に駐車する等の工夫をするのも良いでしょう。

• ポイント6
 歩行に目的を持たせましょう。休日はショッピングに出かけたり、史跡を訪ねたりするのもお勧めです。
 

 

2.ウォーキングの効果を高めるポイント

 ウォーキングは手軽に出来る運動ですが、効果を上げるために幾つかのポイントがあります。
 運動の習慣が身に付いてきて、「もっとしっかりウォーキングに取り組みたい」という方は、次のような点に気を付けてみましょう。
 

(1) ウォーキングの前後には準備運動・整理運動を

 怪我や体調不良を予防するためにも、ウォーキングの前には軽い体操やストレッチ等の準備運動を行いましょう。
 また、ウォーキングの後にも同様に整理運動を行うことで、疲労を軽減し、筋肉痛を予防する効果が期待出来ます。

• 準備運動
 怪我の防止、心臓への急激な負担の軽減、筋肉痛予防のために、ストレッチ運動・関節の曲げ伸ばし、回旋運動等を行い、筋肉や関節を徐々にほぐすとともに、心拍数を上げましょう。

• 整理運動
 運動後は、疲労回復のために、ストレッチ運動で筋肉をゆっくり伸ばしましょう。

・ストレッチ運動は、反動をつけず、ゆっくりと伸ばします。気持ち良いと感じる所で伸ばすのを止め、1ヶ所につき20〜30秒間伸ばしましょう。呼吸は自然に、会話しながらでも良いですが、伸ばしている筋肉を意識しながら行いましょう。

・曲げ伸ばし、回旋運動は、曲げ伸ばしする関節、回旋する関節を意識して、緩やかに大きく動かしましょう。呼吸は、曲げる時に吸い、伸ばす時に吐くようにしてみましょう。 

 


(2) ウォーキングフォームのポイント

 正しい姿勢で歩くことで、運動の効果がより得られるようになります。運動習慣がついてきたら、歩く時の姿勢にも気を配ってみましょう。

• 頭を揺らさないで歩く
頭の位置をなるべく動かさないように注意しましょう。

• 目線はまっすぐ前へ
あごを軽く引き、やや遠く(15m先くらい)を見るような感覚で歩くと、姿勢が整います。

• 肩の力を抜いてリラックスする
肩の力を抜くことで、腕の振りがスムーズになります。

• 呼吸は自分のリズムで
呼吸は無理せず、意識せず、自分の自然なリズムで歩きましょう。

• 歩幅を広めにとって歩く
腰を回転させるよう意識して歩くことで、自然と歩幅が広がり、運動効果が高まります。

• ひじはやや曲げて、腕を大きく振る
ひじを軽く曲げて振りながら歩くと、腕が疲れにくくなり、歩幅も広くなります。


 

• ひざを伸ばし、かかとから着地する
このことを心がけると、歩幅が広がりやすくなります。

• つま先で地面をしっかり蹴る
かかとから着地し、体重を親指の付け根へ移動させ、つま先で地面をしっかり蹴るように歩きましょう。
 


(3) ウォーキングシューズの選び方

 歩く距離が長くなると、ひざ等に負担がかかりやすくなります。
そのため、ウォーキングの習慣が身に付いてきたら、ウォーキングに適した靴を使うようにしましょう。足の指先が余裕をもって動かせるもので、かかとがしっかりした靴がお勧めです。

 他にも、転倒等を予防するため、動きやすい服装を選ぶ、温度調整しやすいよう、脱ぎ着しやすい上着を用意しておく等の工夫をすると良いでしょう。

 

 

3.ウォーキングをする時の注意点

 ウォーキングは軽い運動と思われがちですが、体の内部の温度を大きく上昇させるため、夏場等、気温・湿度の高い時期に行う時は熱中症に注意が必要です。熱中症を予防するためにも、適切な水分補給を心がけましょう。
 運動で汗をかくと、水分だけでなく塩分(ナトリウム)等のミネラルも失われますので、水分補給には、塩分や糖分を含むスポーツドリンク等の飲料がお勧めです。

 なお、足腰に痛みのある方や、心疾患等の持病をお持ちの方は、軽い運動でも負担がかかることがあります。
 例えば、心疾患の治療に用いられる「β遮断薬」(※2)を服薬している方は、運動中の心拍数が上がらないため、運動強度を上げ過ぎてしまうことがあります。また、利尿薬を服用している方は、水分補給をしているにもかかわらず、脱水症状が進んでしまうことがある等、服用している薬によって注意が必要なケースがあります。
 運動を始める前に、必ず主治医に相談してから始めるようにしましょう。


※2:「β遮断薬」

 心臓の心拍数を減らし、心筋の収縮力を弱め、血圧を下げる薬。心不全の悪化を防ぐ目的で服用する。服用している状態の運動は、心拍応答が低下することから、強い運動をしても目標心拍数に達しないことがあるため、望ましい目標心拍数を医師と相談してから行う必要がある。


 ご自身の健康づくりのために、運動習慣を身に付けることは大切です。
 毎日忙しくしていると、中々運動に時間を使えないものです。ですが、忙しさの合間でも、いつでも手軽に出来るのがウォーキングの良い所です。
 難しく考えず、ご自身の体調や体力に合わせて、無理なくウォーキングを楽しみましょう。

2018年9月3日 カワチ薬品 ドラッグインフォメーション室
・参考:厚生労働省ウェブサイト https://www.mhlw.go.jp/index.html

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