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温活のすすめ ~体を温めて冬を乗り切ろう~

 寒さが厳しいこの季節は、「手足の冷えがつらくて中々寝付けない」「起きるのがつらい」という方もいらっしゃるのではないでしょうか。

 ある調査によると、女性の約7割、男性の約4割が冷え性を自覚しているという報告もあります。
冷えはちょっとした体の不調と思われがちですが、「冷えは万病のもと」の言葉通り、健康に様々な影響を及ぼすといわれています。

 そこで今回は、冷えに負けない生活を送るため普段から体を温める「温活」のポイントをご紹介します。

1.冷えとその原因

 冷えが起こる原因は様々ですが、大きく分けると、熱をつくり出せない熱源不足によるものと、血行不良により熱が行き届かない循環不足によるものがあります。

(1) 筋肉量が少ない

 体内で熱を生み出す最大の器官は筋肉といわれています。筋肉は、基礎代謝の内、最も多くのエネルギーを消費する器官であり、運動時には大量の熱を産生します。そのため、運動不足や加齢に伴い筋肉量が減少すると、熱を産生しにくくなるため、冷えに繋がります。

(2) ストレスの影響

 ストレスにより体が緊張状態になると、末梢血管は収縮し、筋肉は緊張します。その結果、血液の循環が悪くなり、体内に熱を上手く運べなくなるため、冷えに繋がります。

(3) 生活習慣の影響

 朝食を抜く、夜更かしをするなどの不規則な生活を続けていると、自律神経のバランスが乱れ、体が持つ体温調節機能に影響し、冷えを招きます。また、過度な薄着や冷たい飲食物の摂り過ぎで体を内外から冷やすことや運動不足も冷えの原因となります。

(4) ホルモンバランスの影響

 女性は、それぞれのライフステージに応じてホルモンの影響を受け、ホルモンバランスが乱れやすい傾向にあります。ホルモンバランスが乱れると、自律神経が影響を受けて血流が悪くなるため、冷え性になりやすくなります。

 冷え自体は病気ではないため、あまり深刻に捉えていない方も多いかもしれません。しかし、冷えをそのままにしておくと、頭痛・肩こり・関節痛・生理不順・便秘など、様々な不調の原因となります。また、私たちの免疫機能は37℃前後が最も良く働くといわれていますが、体が冷えると血管が収縮して血流が悪くなり、体の隅々まで栄養や免疫細胞が運ばれにくくなる、免疫機能の70%が集まる腸の働きに影響するなどの理由により、免疫力が低下してしまいます。

 そのため、かぜやインフルエンザが流行するこの時期に免疫力を整えておくためにも、しっかりと冷えに対処することが大切です。

2.温活のポイント

 冷えに負けない生活を送るためには、日常生活の中で体を冷やさない工夫、運動や食事などで冷えの改善に繋がる工夫をすることが大切です。ここでは、それぞれのポイントをご紹介します。

・運動

 1日に20~30分程度、ストレッチやウォーキングなどの適度な運動を行うと、筋力が向上し血行が良くなるため、冷えの改善に繋がります。また、つま先立ちをしてから踵を下ろす運動などを行うことで、「第2の心臓」ともいわれるふくらはぎの筋肉を鍛えることが出来ます。10~20回を1セットとして、1日2~3セットを目安に行うようにすると良いでしょう。

・服装

 血行を悪化させやすい、きついジーンズや下着など、体を締め付ける服装、また、過度な薄着や肌を露出した服装は避けましょう。特に、首・お腹・ふともも・くるぶしには太い血管があるため、この部位が露出していると冷えやすくなります。マフラー・腹巻き・レッグウォーマーなどを上手に活用しましょう。

・入浴

 入浴の際は、シャワーや熱めのお湯にサッと入って済ませるのではなく、38~40℃程度のぬるめのお湯にゆっくり浸かると良いでしょう。入浴剤を一緒に使うと、温浴効果も高まります。また、入浴後は、手足を冷やさないよう、レッグウォーマーなどでしっかり保温すると良いでしょう。

・就寝時

 就寝時に手足の冷えが気になる方は、レッグウォーマーなどで足の冷え対策を行い、お腹周りは腹巻きや湯たんぽを活用して温めてあげると、寝付きも良くなります。過度に暖房器具を使用せずに、就寝時にも「頭寒足熱」を心掛けましょう。

・食事

 冷え対策として特に大切なのが、栄養バランスの取れた食事をしっかり取ることです。それは、食事をすると、吸収された栄養素の一部が体熱となって消費され、代謝量が増大することが理由です。これを「食事誘発性熱産生」と言い、食事をした後に体が温かくなるのはこのためです。通常、食事誘発性熱産生により消費するエネルギーは、たんぱく質が最も高く、糖質・脂質の何倍にもなります。

 そのため、冷え対策の食事には、栄養バランスの取れた食事を基本として、毎食必ずたんぱく質を摂るように心がけましょう。たんぱく質は、1食当たり20g、調理やカットされた肉や魚の場合は、手のひらと同じサイズを目安にすると良いでしょう。
 また、食事誘発性熱産生が高まるため、ひと口30回を目安に、良く噛んで食べるようにしましょう。

 その他、血行を改善するビタミンE、代謝を促すビタミンB群、毛細血管を正常に保つビタミンCなどの栄養素も摂取すると良いでしょう。

 なお、食事だけで十分な栄養素を摂取することが難しい場合には、プロテインやビタミンE・B群・Cを配合したサプリメントなどで補うことも出来ます。また、体を温めてくれるしょうが湯や、冷えを体の内側から改善してくれる薬用酒、外側からのケアとして肩や腰などの患部を温める温熱シートなどを利用する方法もありますので、栄養士などの専門家にご相談ください。

 空気が乾燥し、寒さが増してくるこの時期は、体調を崩しやすくなります。冷えにくい体づくりは健康的な体の土台づくりにもなりますので、今回ご紹介した「温活」のポイントを参考に、冷えに負けない健康的な毎日を過ごしましょう。

ドラッグインフォメーショングループ

2022.02.01