
健康診断は、ご自身の健康状態を把握し、生活習慣を改善するきっかけづくりとして役立ちます。健康診断は、体の不調を早期に発見し、将来の健康リスクを減らすための貴重な機会となるため、結果を健康管理にどう活かすかが大切です。今回は健康診断の結果の確認と、生活習慣の改善に役立つポイントをご紹介します。
もくじ
1.健康診断の結果を見直しましょう
2.生活習慣見直しのポイント
(1) 食生活のポイント
・ 食べ過ぎない工夫をする
・ 食物繊維を意識して摂取する
・ 間食を上手く利用する
・ 血圧が高めの方
・ 脂質が高めの方
(2) 運動習慣のポイント
・ 日常生活で体を動かす習慣作り
・ 有酸素運動を積極的に行う
(3) 特定保健用食品や機能性表示食品の活用
1. 健康診断の結果を見直しましょう
健康診断では、体のさまざまな状態を数値で確認できます。検査項目には、次のようなものがあります。


結果を見る時のポイントは次の通りです。
まずは、基準値と照らし合わせて自分の値が基準値内であるかを確認しましょう。次に「BMI値」「血圧」「血糖に関連する項目」「脂質に関連する項目」が重複して基準値を超えていないかを確認しましょう。これらは動脈硬化や心疾患のリスクを高めるため、該当する場合は特に注意しましょう。
また、過去の検査結果と比較することも大切です。経年変化を見ることで、改善している部分や悪化している部分が分かります。例えば、生活習慣を改善して体重が減少したり血糖値が下がっていれば、その努力は継続しましょう。一方で、悪化している部分があれば、早めに生活習慣の見直しを検討すると良いでしょう。
2. 生活習慣見直しのポイント
健康診断の結果を受けて基準値から外れている項目がある場合、生活習慣を見直しましょう。特に、食生活と運動習慣の改善は健康維持に繋がります。
(1) 食生活のポイント
健康のために大切なことの一つに、適正体重の維持が挙げられます。特に肥満は、生活習慣病など多くの病気の原因になるため、次の点に気を付けて食事を取りましょう。
・ 食べ過ぎない工夫をする
1日3食を規則正しく取ることを基本にしましょう。食事の際は、早食いを避け、ゆっくり噛んで食べる習慣を身に付けましょう。調理の際、食材を大きめに切ったり、食事の際は一口の量を減らしたりする工夫が有効です。
・ 食物繊維を意識して摂取する
食物繊維が豊富に含まれている野菜・豆類・きのこ類・海藻類は満腹感を得やすく、食べ過ぎを防ぐ効果が期待できます。特に、旬の野菜やきのこ類は栄養価が高いため、積極的に取り入れると良いでしょう。


・ 間食を上手く利用する
食事と食事の間が空きすぎると空腹感が続き、反動で大食いに繋がることがあります。そのため、空腹になる前に間食を適量取ると良いでしょう。目安は1日あたり200kcal程度で、腹持ちの良いたんぱく質が豊富な物(ゆで卵、乳製品など)を選ぶと良いでしょう。
そのほか、検査項目ごとに次のような点に注意しましょう。
・ 血圧が高めの方
摂取する塩分を減らすことで血圧の低下に繋がります。手軽に減塩する方法としては、しょうゆや塩を減塩タイプに切り替えることが挙げられます。なお漬物や練り製品などの加工食品は、塩分が多く含まれるため食べ過ぎに注意しましょう。


・ 脂質が高めの方
調理方法を工夫することで、脂質を減らす方法もあります。例えば、肉類などの脂質の多い食品は揚げたり炒めたりするよりも、蒸したり煮たりすると良いでしょう。また、外食や市販の総菜中心の食事は脂質の摂取量が増えることが多いため控えめにしましょう。


(2) 運動習慣のポイント
・ 日常生活で体を動かす習慣作り
忙しい日々の中でも、ちょっとした工夫で運動量を増やす方法もあります。例えば、移動時に最寄りの駅やバス停の一つ前で降りて歩く、エスカレーターやエレベーターの代わりに階段を使うなどが簡単に取り入れやすい方法です。また、家事も立派な運動になります。掃除機をかけたり、窓を拭いたりすることで自然と体を動かせます。


・ 有酸素運動を積極的に行う
ウォーキング・ランニング・サイクリング・水泳などの有酸素運動は、内臓脂肪を減らす効果が高いといわれています。1日20分を目安に続けるのが理想ですが、難しい場合は10分程度から実施し、少しずつ運動量を増やしていきましょう。連続して20分出来なくても、1日の合計で20分以上、毎日運動することを目指しましょう。足腰に負担がある方には、水中運動がおすすめです。水中では関節への負担が軽減され、無理なく全身を動かすことができます。


(3) 特定保健用食品や機能性表示食品の活用
生活習慣の改善に加え、特定保健用食品や機能性表示食品を活用する方法もあります。例えば、特定保健用食品や機能性表示食品に使用されることの多い「難消化性デキストリン(食物繊維)」は、糖や脂肪の吸収を抑え、食後の血糖値や血中中性脂肪の上昇をおだやかにする働きが期待できます。
ほかにも、血圧が高めの方に適した商品やBMIを改善したい方に適したものなど様々な商品があります。ご自身に合った商品を選びたい方は、お気軽に栄養士などの専門家へご相談ください。
健康診断は、自分の体の状態を客観的に知るための貴重な機会です。その結果を生活習慣の改善に活かすことで、より健康的な毎日に繋がります。健康診断をきっかけに自分自身の健康を見直し、今回ご紹介した内容から無理なく続けられる習慣を取り入れてみてはいかがでしょう。
ドラッグインフォメーショングループ
2025.03.01