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秋のメタボ対策

 秋の訪れとともに、多くの食材が旬を迎えます。食欲の秋は、メタボが気になる季節です。今回は、メタボ対策のための生活習慣のポイントをご紹介いたします。

1. メタボ(メタボリックシンドローム)とは

 メタボとは、内臓脂肪型肥満に高血圧・高血糖・脂質代謝異常が組み合わさり、心臓病や脳卒中等を発症しやすい状態のことです。ウエスト周囲径(おへその高さの腹囲)が男性85 cm、女性90 cm以上で、かつ血圧・血糖・脂質の3項目のうち2項目以上が基準値から外れるとメタボと診断されます。

 メタボの原因には内臓脂肪が大きく関わっています。蓄積した内臓脂肪は生理活性物質※を分泌し、血糖値や血圧を上昇させ、中性脂肪を増加させます。その結果、糖尿病や高血圧、脂質代謝異常を引き起こしメタボに繋がります。このことから、メタボ対策の基本は内臓脂肪を減らすことといえます。

※体内で特定の反応を引き起こす物質。血糖値や血圧の調整、免疫反応の制御等、体の機能を調 整する役割を担っている。

2. メタボ対策のための生活習慣のポイント

 内臓脂肪を減らすためには、主な対処法として食べ過ぎ・運動不足を改善することが大切です。ここでは、日頃の食事と運動、それぞれのポイントをご紹介します。

(1) 食事のポイント

① 食べ過ぎない工夫

 食事と食事の間隔が6時間以上空くと、空腹のあまり食べ過ぎてしまうため、1日3食、規則正しく取りましょう。また、早食いをすると、満腹感が得られる前に沢山の量を食べ過ぎてしまうことがあるため、時間をかけて、ゆっくりよく噛んで食べる習慣を身につけましょう。例えば、根菜やこんにゃく等の噛み応えのある食材を積極的に取る、一口30回以上噛んで食べる、一口の量を減らす等すると、ゆっくりよく噛んで食べることに繋がります。また、食物繊維を摂ることを意識しましょう。

 食物繊維を多く含む野菜・果物・豆類・きのこ類・海藻類等は、かさがあり満腹感が得られやすく、食べ過ぎを防いでくれます。さつまいもやごぼう、きのこ類は秋に旬を迎えるため、特におすすめの食材です。

② 内臓脂肪を減らすためにおすすめの食品

・ 青魚(サバ、サンマ等)

 青魚には、脂肪燃焼に効果的なオメガ3系脂肪酸が含まれています。調理法としては、焼く・揚げるよりも、蒸す・煮る等の方が栄養素を無駄なく摂ることができます。もっと手軽に青魚を摂りたい時は、皮や骨まで全て食べることができる缶詰がおすすめです。

・ お酢

 お酢には、脂肪の合成を抑制するといわれている酢酸が含まれています。野菜の酢漬けや魚の南蛮漬け等の料理に使用する穀物酢の他、黒酢や果実酢等、様々な種類があります。お好みに合った方法で取り入れてみましょう。

・ 緑茶

 緑茶には、内臓脂肪の代謝をサポートするといわれている茶カテキンが含まれており、毎日続けて摂ることで、内臓脂肪の減少が期待できます。

(2) 運動のポイント

① 日常生活で体を動かす

 運動時間の確保が難しい時は、日常生活の中で体を動かし、運動量を増やすことを心がけましょう。まず、通勤や買い物の際に意識して歩く距離を増やすことが大切です。例えば、目的の駅やバス停から一つ手前で降りて歩く、エスカレーターやエレベーターに乗る代わりに階段を使うことも効果的です。また、家の掃除で掃除機をかけたり、窓を拭いたりすると自然と体を動かすことができ、運動量を増やすことができます。テレビを見ている時間やソファに座っている時間を有効活用して、筋肉トレーニングやストレッチを行うこともおすすめです。リラックスしながら行えて、自然と運動量を増やすことができます。

② 有酸素運動を積極的に行う

 内臓脂肪を減らすためには、ウォーキングやランニング、自転車、水泳等の有酸素運動が適しています。いずれの運動も効果に大きな差は無いと言われていますので、ご自身に合ったものを選びましょう。足腰に不安のある方は、水中運動がおすすめです。水中では浮力が働き、関節にかかる負担が軽減されるため、比較的楽に全身を鍛えることができます。陸上運動より疲労感を感じにくく、重力からの解放感を感じながら行えることも魅力です。

 食事や運動等の生活習慣を改善することに加え、ご自身のお悩みをサポートする特定保健用食品や機能性表示食品等を活用することもおすすめです。商品の選び方や食生活等について知りたい方は、栄養士等の専門家にご相談ください。

3. 特定保健指導の利用

 令和元年「国民健康・栄養調査」によると、運動を習慣づけられない理由として「仕事(家事・育児等)が忙しくて時間がない」という回答が全体の約4割という結果でした。このように働き方が多様化した現在、帰宅時間が遅い、土日も仕事で忙しい等の理由で、生活習慣を改善するための時間が確保できないという方も多いかもしれません。そのような方は、「特定保健指導」を利用してみてはいかがでしょうか。

 特定保健指導とは、特定健康診査※1の結果を基に、医師や保健師、管理栄養士等が個別に生活習慣改善のアドバイスを行う制度です。特定保健指導の対象者の方には、加入している健康保険から連絡が届きますので、生活習慣を見直す良い機会と捉え、生活習慣の改善に積極的に取り組みましょう。
※1:40歳以上75歳未満の方を対象に、メタボリックシンドロームや 生活習慣病の早期発見を目的とした健診。

 厳しい暑さが落ち着き、過ごしやすくなる秋は、落ち着いて生活習慣を振り返るのに最適な時期です。今回ご紹介したポイントを参考に、食事や運動の生活習慣を見直し、健康的な毎日を過ごしましょう。

ドラッグインフォメーショングループ

2024.09.01